東京都

片山利弘 ― 領域を越える造形の世界

本展では、造形作家・片山利弘の50年以上におよぶ創作活動を、年代順に紐解いていく。まず冒頭の「日本(大阪/東京)」では、最初期の作品を展示する。図案画家である父のもと、独学でデザインを学んだ片山は、「第20回毎日商業美術振興運動(現・毎日広告デザイン賞)」での受賞をきっかけに木村恒久、田中一光、永井一正らと出会い、1960年に日本デザインセンターに創立メンバーとして参加、その当時を振り返る。
1963年、ヨーロッパのグラフィックデザインを牽引していたスイスのガイギー社の招聘を受け、片山は同社のアートディレクターになる。展覧会の2つ目の「スイス(バーゼル・ガイギー社)」の章は、このスイス時代に焦点を当てる。シルクスクリーンで異なる太さの線を刷った色紙を手術用のメスを使って切り、その色紙を様々な形に組み合わせたコラージュ作品《Visual Construction》シリーズでバーゼルではじめての個展を開催。また、1965年11月に銀座松屋で開催されたエポックメーキングな「ペルソナ」展にも片山はスイスから出展する。
続く「アメリカ(ボストン・ハーバード大学)」の章では、ハーバード大学カーペンター視覚芸術センターに招聘された1966年以降の作品を展示。約30年にわたり教育に携わりながら、カーペンター視覚芸術センターで行われる講演会や展覧会などのデザインの仕事を担当する。
最終章では「領域を越えた活動」を紹介。とくに1980年代以降の片山は、日米を行き来しながら丹下健三ら日本の建築家とのコミッションワークに数多く取り組む。現存する建築空間での大型作品を通して、稀有な造形作家がグローバルに生き、辿り着いた境界のない活動を展覧する。

開催概要

直前の記事

ヒコーキと美術

本展では、飛行機という20世紀の一大発明が私たちに与えた影響について、美術の視点から見ていく。それまでになかったスピードや、空中感覚を経験させる飛行機は、人々のヴィジョンにも少なからず変化を与えた。また、その機械としての

続きを読む

最新一覧

美術展一覧へ戻る