熊本県

段々降りてゆく ―九州の地に根を張る7組の表現者

本展では、九州を拠点にし、自らの生きる環境に根差した問題意識を持って主体的な活動を行う同時代の表現者7組を紹介する。
九州には、首都圏のように多くの美術館やギャラリーやアートマーケットがあるわけではない。しかし芸術は、そのような芸術インフラが整った大都市の環境の中でしか生まれないものではない。地方にはその地方ごとの芸術の存在の仕方があるはずである。そしてまた九州で生きる作家の価値観や行動原理は、大都市に住む人々のそれに追従する必要はない。必要なのは、自らの問題意識を持ち、自身を取り巻く環境を見つめて応答していくことであり、その先にこそこの土地が独自の文化を持ち、さらに生み出し続けていく可能性があるのではないだろうか?
本展のタイトルは、自身の存在の核心をなしているものを掴もうと地道な模索を続ける作家の姿勢、あるいは自らのいる環境・状況を見定めた上でそこから自身の表現を立ち上げようとする姿勢を、熊本出身の詩人・谷川雁の詩論の中の一節「段々降りてゆく」という言葉のイメージに重ねている。
それぞれの場所で展開される作家たちの実践例を通して、九州の環境と状況に即した芸術や表現者のあり方、そして「私たちにとって切実な表現とは何か?」を考えるきっかけとなる展覧会である。

開催概要

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