愛媛県

或る少女からのメッセージー華宵便箋がつないだ愛ー

会えない人に何かを伝えたい時、みなさんはどのような手段を使うだろうか?
高畠華宵は大正ロマンの挿絵画家として知られているが、実は「華宵便箋」というキャラクターグッズのパイオニア的商品のデザインも手掛けていた。「華宵便箋」は複数の会社から発売され、便箋表紙絵、便箋用紙、封筒のそれぞれが華宵の絵やデザインで埋め尽くされていた。便箋はそもそもメッセージを伝えるための道具でありますが、「華宵便箋」は単なる道具以上に愛され、使われていたようだ。
一番身近で手軽な通信手段が「手紙」であった大正期、人々(主に少女や女性)は自分のメッセージを伝えるために「華宵便箋」を使った。家族へ、友人へ、大切な思い人へ、華宵の絵に自分の思いを重ねながら便箋を選び、文字を認め、封をしたのだろう。また当時は、雑誌への投稿が(現在のSNSへの投稿と同様に)とても一般的であったが、その際も乙女たちは「華宵便箋」に自分の思いを書き込めて投稿していたのだろう。雑誌の投稿欄は少女たちが想いをシェアするコミュニティであったが、「華宵便箋」はそこで少女たちの心をつなぐ大事な役割を果たしていたのだ。
今回の展覧会は「華宵便箋」をテーマに、華宵が描いた数百点にものぼる便箋表紙絵や封筒、便箋用紙などを展示する。圧倒的な数量の残された華宵便箋から伝わってくる大正乙女のメッセージ、愛、悩み、可笑しみ、無念さ、恥じらい、、、。華宵便箋に描かれた大正乙女の世界を当時の手紙文や投稿文と一緒に紹介する。

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