明治・大正・昭和前期のいわて近代美術

北東北に位置する岩手は、日本近代美術史において西欧彫刻の先駆者・長沼守敬、前衛絵画をけん引した萬鉄五郎、さらには詩情豊かな表現で魅了する松本竣介というように、数々の個性溢れる美術家を輩出してきた。そして今なお、この美術風土のなかで育まれ、触発された美術家たちが活発な活動を続けている。
明治にはいり西欧文化の受容に始まった日本の近代化は、美術においても例外ではなく岩手の地でも胎動し始める。明治の初めに本格的な洋画を学んだ海野三岳を嚆矢として、そこから多くの洋画家が巣立っていった。そして時代とともに表現スタイルも手法も多様化していき、岩手の美術家といっても一言では語れないが、日本画家が極めて少なく洋画が大勢を占めているという地域特性がある。明治から大正、そして昭和へと激動の時代に活動した画家たちの多くは、在京、在郷を問わず美術団体を結成し互いに鼓舞しあった。さらに、新たな造形表現を模索する彼らの姿は、次へと続く世代へ引き継がれていくことになり、戦後、全国に先駆けて設立された県立美術工芸学校に結実することになった。
本展は、明治から昭和の大戦期をめどに、地方で、または中央で活動していた岩手の美術家たちの痕跡を拾い集め、地方美術の歩みを振り返る。
開催概要
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会期
2020.12.05〜2021.02.28 -
会場
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観覧料金
当日一般400円
詳細は公式サイトへ
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休館日
月曜日(月曜が祝日の場合はその翌日)、年末年始(12月28日~1月4日)
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