東京都

三鷹市美術ギャラリー収蔵作品展Ⅰ 靉嘔

三鷹市美術ギャラリーでは本年より5年間5回にわたって収蔵作品展を開催する。その第1回として、もっとも多くの作品を収蔵する現代美術家 靉嘔の作品を取り上げる。
靉嘔(本名・飯島孝雄)は1931年茨城県出身。海軍軍人であった父の勤務地の関係で度々転居をくり返し、1954年東京教育大学(現・筑波大学)教育学部芸術学科油絵科を卒業。在学中、瑛九が設立した「デモクラート美術家協会」に入会し、積極的にグループ展に出品するようになった。1955年には池田満寿夫らと「実在者」を結成し、タケミヤ画廊で初の個展も開催する。
デモクラート美術家協会解散後、ニューヨークに渡り、1962年にはアメリカで最初の個展を開催。そして視覚や触覚といった人間の五感に世界を読み込もうとする姿勢が「虹」の探求に向かうことになった。世界規模の前衛芸術集団であるフルクサス(FLUXUS)に参加するのもこの頃、1960年代前半のことだった。
1964年、33歳の年にニューヨークで初めてレインボー作品を発表し、以後現在に至るまで、赤から紫までの可視光をあらゆるものに重ね合わせるレインボー作品で世界各地の展覧会に参加、受賞を重ね、190年には第22回日本芸術大賞、1995年には紫綬褒章、2005年には旭日小綬章を受章している。
6色から最多で192色にまで分割された虹のグラデーションは、結局24色に落ち着き、1987年6月の3日間には、パリのエッフェル塔に24色300メートルの虹を架けるに至った。なぜ虹なのかという問いには、作家自身明確な回答を用意しているわけではない。今回の展示は版画168点、アクリル画4点、立体1点を紹介する。

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