東京都

対峙する眼

岡本太郎は“洋画家”としてキャリアをスタートさせたが、絵の内容は普通の洋画家とは大きく異なるものだった。風景画、人物画、静物画、裸婦画……など、一般的な西洋画題をまったく描いていないからだ。
ではいったい太郎はなにを描いていたのか? 残念ながら、それがなにを表しているのかは、絵を見ただけではわからない。ただ、ひとつだけはっきりしていることがある。「眼」だ。太郎の絵にはかならず眼が描かれている。しかも多くは複数の眼である。
具体的なことはわからないが、少なくとも太郎が描いていたのは“生きもの”であり、“いのち”だった、ということだけは疑いない。岡本太郎はいのちを描いた作家だった、ということだ。
とりわけモチーフとして頻出するのが「対峙する眼」。ふたつの“いのち”が語りあい、睨みあい、笑いあう。そしていつのまにか、複数の眼が生命力をたぎらせ、群れをなして鑑賞者を睨みつけてくる。
本展では、対峙するいきものが描かれた作品を集め、一望する。いのちを宿した「岡本太郎の眼」と対峙してみよう。

開催概要

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瀬戸正人 記憶の地図

瀬戸正人(1953-)はタイ国ウドーンタニ市に、日本人の父とベトナム人の母の元に生まれ、61年に父の故郷である福島県に移り住んだ。東京写真専門学校(現・東京ビジュアルアーツ)卒業後、 1981年よりフリーランスの写真家と

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