愛媛県

名古屋市美術館所蔵 エコール・ド・パリの色と形 モディリアーニとシャガールの時代

20世紀のエコール・ド・パリの作品に関しては国内有数のコレクションを誇る名古屋市美術館。
改修工事のため休館になることから、同館の協力により、その優れた作品群を一堂に紹介する展覧会が実現した。

エコール・ド・パリ(パリ派)とは、狭義には、20世紀前半、両大戦間期の国際都市パリで「蜂の巣」と呼ばれた集合住宅を拠点に活動したユダヤ系を中心とする異邦人の作家達と、その具象的で抒情的な傾向の強い作品を指す。
「蜂の巣」に出入りしたフランス人作家達とその作品を含める場合もある。
エコール・ド・パリの画家達の様式は、各々のオリジナリティが高く評価される一方で、どちらかというと形よりもむしろ色の中に表現の可能性を追求したものと思われがちであり、その意味で一面的には表現主義的であるともいえるが、よく観察してみれば、前衛的なキュビスムやアカデミックな古典主義を含む多種多様なイズムに時に近付き時に離れて、常に色と形を変化させていたことがわかる。
個性的な彼らも完全に独立自尊の存在ではなく時代の申し子であって、様々な人や物、芸術や文化、色や形を見聞きすることのできたパリという特別な環境に身を置くことによって才能を開花し得たのだ。

本展は、そうしたエコール・ド・パリとその周辺の美術の流動的な諸相を多角的な視点からつぶさに見詰め直す、実験的な試みである。
「色」と「形」の二章構成をとり、それぞれ「明るい色、強烈な色」「暗い色、地味な色」「主調色、独自色」、「プリミティヴィスムとグラフィスム」「セザニスムとキュビスム」「クラシシスムとマニエリスム」のテーマのもとに作品を展観することで、個々の作家の色と形の特徴を浮かび上がらせるとともに、作家の心境の変化により色と形が変貌してゆく様を明らかにする。

名古屋市美術館の粒よりのコレクションに、愛媛県美術館の代表的作品を加えて織り成す、ひとときの夢の世界。
芸術の都パリで活動し、前衛と古典のはざまで揺れ動き、その経験を生涯の糧とした、悩める天才たちの作品に繰り広げられる色と形の多様な美を楽しんでほしい。
※会期中展示替えあり

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