神奈川県

新収蔵品展 国際興業コレクションを中心に

2019年に新たに同館コレクションとして収蔵された75点を紹介する。中心となるのは国際興業株式会社より寄託を受けた油彩画・日本画62点。収蔵に先立つ2015年、企画展「画家の詩・詩人の絵」展に三岸好太郎《海洋を渡る蝶》《旅愁》が出品されたことをきっかけに寄託の運びとなった。これら2点の作品は、夭折の画家・三岸好太郎の代表作に数えられる。三岸は平塚出身の鳥海青児と親しく交友した画家で、当館コレクションと関わりの深い作品が寄託された。
他方、同館の所蔵作品にはなかった作家が数多く含まれていることが特徴。これまで、同館では戦前期の油彩画では湘南地域にゆかりのある岸田劉生をはじめ春陽会など在野の画家たちの作品を多く収集してきた。これに対して、今回は岡田三郎助、山下新太郎など明治時代後半に活躍した画家や、東郷青児、岡田謙三ほか官展や二科展に所属した画家の作品が寄託された。中には、公開の機会が少なく、あまり知られていなかった作品もある。猪熊弦一郎《海岸婦人》は猪熊の1930年代の特徴を示す貴重な作品といえる。
これらの作品はおそらく同社の応接室や重役の部屋を飾ったものと思われる。穏健で爽やかな風景画や静物画、小品ながら印象に残る人物画を含め、美術館の展示室で鑑賞する人の目も楽しませてくれることだろう。
このほかの寄贈・寄託作品として、市内大住中学校で教鞭をとったこともあり、現在大阪芸術大学教授をつとめる泉谷淑夫の油彩画、2018年にロビー展を開催した土田泰子の立体作品も紹介。新たに同館に収蔵された多彩な作品を楽しんでほしい。
※会期中展示替えあり

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