青森県

コレクション展 2020-3:ふるえる絵肌

2020年度のコレクション展第3弾。今回は「ふるえる絵肌」と題し、作品表面に現れる色や形といった質感-「絵肌(仏語:マチエール)」に着目してコレクション作品を紹介する。作品のマチエールを見つめることは芸術家の個性にふれること。写真や映像の発達にともないアイデアやコンセプトを重視する作品なども現れた今日、マチエールはバリエーション豊かに存在すると言える。また芸術以外の分野においてもマチエールを見つめることには多様な可能性がひそんでいる。例えば生態心理学者のJ.ギブソン(1904-79)は、環境を、生物の知覚行動を規定し・誘発させる関係性や質そのものであるとしたことで名高い「アフォーダンス」理論において、事物の表面(surface)とその上の肌理(texture)が知覚行動のカギであるとした。ならばこの現実世界に存在するマチエールの様々は、芸術世界の魅力を知ることのみに留まるものではなく、マチエールは入口として、私たちの周囲を取り巻く世界への新たな気づきをもたらす知覚の扉となるはずだ。
今回のコレクション展は様々なマチエールすなわち「ふるえる絵肌」を手がかりに、美術とともに太宰治の文学作品を取り上げ、芸術ジャンルを越境したところから作品という存在の魅力や奥深さを紹介する。総じて、世界について手ざわりで知る・考えることを目指して構成された展覧会である。

開催概要

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