奈良県

【5月31日まで休館】特別展「熱い絵画 大橋コレクションに見る戦後日本美術の力」

近代以前から美術においてパトロン(支援者)とコレクター(収集家)の役割は欠かせない。関西の企業家・化学者、大橋嘉一氏(1896~1978)は1950年代後半から1970年代初めにかけて日本の現代美術を積極的に収集した。一方、1953年に東京藝術大学へ寄附をして「大橋賞」を設置するなど(現在は「O氏記念賞奨学金」として継承)、コレクターとしてもパトロンとしても日本の美術を支えた。
約2,000点にのぼる大橋コレクションは、氏の没後、奈良県立美術館と国立国際美術館そして氏の母校である京都工芸繊維大学美術工芸資料館に分割して寄贈された。3館に分散した大橋コレクションが(その一部とはいえ)一堂に会するのは今回が初めてで、本展は戦後日本絵画の秀作90点を紹介するもの。
第二次世界大戦終了後の荒廃と混乱の中から再出発をした日本の美術は、特に1950年代以降、古い価値観から脱却して新しい表現を求める模索や実験が続き、美術界全体が大きく揺れ動いた。そのような1950~60年代の《熱さ》を本展の作品群から感じとっていただきたい。
日本現代美術のプライベートコレクションというと、1950~80年代の作品を集めた「山村コレクション」や、1990年代以降の作品に集中した「高橋コレクション」などが知られている。大橋コレクションは、日本現代美術への眼力と愛情で築かれたプライベートコレクションのまさに先駆的存在と言えるだろう。

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