東京都

森村泰昌:エゴオブスクラ東京2020−さまよえるニッポンの私

名画や映画の登場人物あるいは歴史上の人物に自らが扮するセルフポートレイト作品で知られる森村泰昌は、巧みなメイクや衣装で、時代や人種、性別を超えて様々な人物に自らが成り代わり、制作を通して原作やその背景に独自の解釈を加えてきた。

本展では、自らが脚本を手がけ自演する映像作品「エゴオブスクラ」と、この映像を用いて会期中開催される作家自身によるレクチャーパフォーマンスを通じて、作家は日本近現代史、文化史に言及する。戦前の教えが否定され日本人に広がった「空虚」、そこは西洋の価値観で埋められていった。1951年、大阪に生まれた森村は、その時代の日本で教育を受けた個人的経験から、やがて「真理や価値や思想というものは(中略)いくらでも自由に着替えることができるのだ。」(映像作品「エゴオブスクラ」より)という発想を導き出す。森村は耳慣れない言葉「エゴオブスクラ(Ego Obscura)」に「闇に包まれた曖昧な自我」という意味を込めた。愛情のみでは語りつくせない母国への複雑な感情をにじませながら、森村は「さまよえるニッポンの私」とは何かを模索する。

開催概要

直前の記事

企画展「遠流の地 土佐」

「遠流(おんる)」という言葉を耳にしたことがあるだろうか。古代の日本で行われた刑罰である流刑のひとつだ。当時の都・京都からの距離によって、「近流(こんる)」・「中流(ちゅうる)」・「遠流」の三流(さんる)が存在した。その

続きを読む

最新一覧

美術展一覧へ戻る