東京都

特別展「かこさとしの世界展 だるまちゃんもからすのパンやさんも大集合!」(東京展)

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2018年、日本を代表する絵本作家かこさとし(加古里子)が92歳でこの世を去った。かこは、32歳の時に最初の絵本『だむのおじさんたち』(1959年/福音館書店)を出版して以来、「だるまちゃん」シリーズ、「からすのパンやさん」シリーズといった物語絵本から『かわ』、『地球』、『海』といった科学絵本、絵画や歴史、健康にいたるまで、その多岐にわたる著作は生涯600冊を超え、現在でも子どもたちをはじめ多くの人々に親しまれている。
かこの創作の出発点には、子どもたちに自らの未来を切り開く力を持ってほしいとの願いが常にある。かこは、青春時代に戦争を経験し、戦後、自らの生きる意味を失ったが、児童演劇へ関わる機会を得て子どもたちとふれあい、これからを生きる子どもたちの役に立てるのであれば、生きていく意味もあるのかもしれないと希望を見出す。そして、ボランティア福祉活動(セツルメント活動)として子ども会に参加、紙芝居や幻灯などの創作を始めたことが、後の絵本制作で活かされることになっていった。こうした「子どもたちのために」という姿勢は、かこの長きにわたる絵本制作の原動力になったのだ。
本展では、かこの代表作をはじめ、少年時代に描いたスケッチや絵日記、子ども会での紙芝居、これまで発表されることのなかった絵本の原画や下絵なども公開、八王子ゆかりの医師・肥沼信次を描いた『ドイツ人に敬愛された医師・肥沼信次』(2003年/瑞雲舎)も交え、貴重な作品や資料が一堂に会す。展示では、その創作の軌跡をたどりながら、かこがどんな想いで子どもたちと向き合い、絵を描き、絵本を作ってきたのかをひもといていく。発見とときめき、驚きと喜びに満ちたかこさとしの世界を堪能できる展覧会。

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