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野村佐紀子写真展「GO WEST」

野村佐紀子(1967-)は、人物や男性ヌードなどを撮影した、静謐な表現で知られる写真家。漆黒のモノトーンの色彩を基調とする中、近年は夜と朝のあわいを想像させる作品や、寝室に横たわるモデルの肢体によって、死と隣り合う人の生の儚さを暗示する写真などが発表されている。野村の作品の魅力は、深度ある写真表現を通して人間と愛の本質を静かに伝える点にあるといえる。
本展のタイトル“GO WEST”は、野村の写真に導かれて西へと旅する展覧会の構成を伝えるものである。会場では、故郷・山口を起点に、台湾、中国・ハルピン、インド、パリ、スペイン・グラナダなど、旅先で撮影された写真や、展覧会のために碧南で取材した新作を巡っていく。
野村の写真は、闇の奥に、言葉も音も届かない遠い世界を想像させるような特徴を持っている。眼を閉じて感覚を研ぎ澄まし、彼方の見えない光に想いを馳せること。そのような意識の中の旅が、人生を振り返るために必要になることがある。本展の会場で野村佐紀子の写真と向き合い、今、此処にある私たちの生の実相について再考できる展覧会。

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