京都府

宮沢賢治と日蓮展

国民的詩人であり童話作家である宮沢賢治。しかし彼の作品は非常に難解であるともいわれる。それは賢治の作品が、科学、物理学、天文学、精神医学、地学、農学、音楽、美術などへの多様な興味から紡がれているところにある。それぞれの学問の専門家は、それぞれの角度から賢治の作品を研究してきたが、多くの研究者たちにとってその根本に流れるものは難解なものだった。
また賢治が信仰したといわれる宗教の側からも、さまざまな賢治分析が行われたが、仏教者たちは賢治についてあまりに無知であった。そのため賢治の作品の解釈は大変困難なものになった。
賢治の捨身的社会奉仕、農民の友、科学者、地方詩人、菜食主義者、独身主義者、求道者という面にスポットライトは当てられても、仏教者宮沢賢治は埋もれたままだった。
一部研究者が賢治の信仰を認めたとしても、それは人生の中の一時期の「ファナティック」なものであり、最終的には信仰から離れていった、という見方がされた。しかし賢治の法華経・日蓮聖人への信仰は、最晩年の『雨ニモマケズ手帳』まで一貫したものだったのだ。
本展示では、賢治の思想の基礎に日蓮聖人の教学があること、またその教学の作品への影響を解き明かし、さらに賢治を通して日蓮聖人の生涯・思想を示すもの。
賢治は 1921年2月上旬、親友である保阪嘉内あての手紙に「今月の十六日は大聖人御誕生七百年の大切な大切な日です。」と綴っている。あれから100年。日蓮聖人の御生誕800年を記念して、本展覧会を開催する。

開催概要

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