広島県

山口啓介 後ろむきに前に歩く

美術家 山口啓介(1962-)は1980年代後半、方舟を描いた大型の銅版画作品でデビューし、一躍注目を浴びる。以後は版画にとどまらず、花や種子、心臓、人体とモチーフを変化させながら、絵画や立体などさまざまなかたちで作品を生みだしてきた。
一方、東日本大震災が起きた3日後、2011年3月14日から山口は、後に《震災後ノート》と名付けることになる「日記」をつけはじめ、今日まで1日も欠かさず書きつづけてもいる。原子力発電にまつわる情報を中心にした日々のニュースがひたすら書き写されるそのノートは、現実の流れに抗して自分の足で歩こうとする山口の意志の現れといえるだろう。
「人は未来を見ることはできず、見えるのは過去か、今という瞬間だけだから、後ろむきに前に進んでいるようなものだ。」そう語る山口は現在、重なる顔をモチーフにした大型絵画の制作に力を注ぎ、いよいよ力強いイメージを実現している。もはやまっすぐ進むことも困難なほどのたくさんの過去や記憶を背負いながら、それでもなお歩きつづけるための術を、山口とともに探ってみる。

開催概要

  • 会期

    2019.06.082019.09.04
  • 会場

    広島市現代美術館
    https://www.hiroshima-moca.jp/
    広島市南区比治山公園1-1
  • 観覧料金

    一般1000円(800円)、大学生700円(600円)、高校生・65歳以上500円(400円)、中学生以下無料

    ※( )内は前売り及び30名以上の団体料金

    詳細は公式サイトへ

  • 主催

    広島市現代美術館、中国新聞社
  • 休館日

    月曜日(7月15日、8月12日は開館)、7月16日、8月13日

  • 開館時間

    10:00〜17:00 ※入館は閉館の30分前まで
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