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―描かれた神戸・大阪― 阪神名勝図絵と青山政吉

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神戸・大阪間が現在のように発展してきた端緒となったのが、鉄道の発達だった。なかでも明治38(1905)年に開通した阪神電鉄沿線は住宅地として急激に開発される。『市外居住のすヽめ』によって「健康地として最良」と紹介された阪神間には、良好な住環境を求めて移住する人たちが増えていった。その頃の阪神間の景観を描いたのが《阪神名勝図絵》であり、大正5(1916)年に大阪朝日新聞に連載記事として掲載された後、30点からなる彩色木版作品として出版されることとなる。描いたのは、赤松麟作を筆頭に野田九甫、水島爾保布、幡恒春という大阪朝日新聞に所属していた画家達と大阪朝日新聞記者の永井瓢齊で、実際に芦屋や宝塚、六甲山など現地に取材旅行に出かけ、何気ない地域の景観を穏やかな筆致で描いている。こんにち想像する洗練された阪神間のイメージではない、牧歌的ともいえる大正初期の地域の面影が描き込まれているのだ。
一方、大正9(1920)年、大阪で料亭を営む家に生まれた青山政吉は、京都市立絵画専門学校で日本画を学ぶかたわら、黒田重太郎のもとで洋画を学ぶ。卒業後、小学校の美術教員となつが、小学校校長らの尽力によって渡欧を果たし、帰国後、水彩画を描き始める。日本画と洋画を共に修得した青山政吉にとって、水彩画は、日本画の繊細さとダイナミックな洋画の双方の特徴を発揮できる格好の技法だった。日本全国の景色を描いた青山政吉だが、本展では、平成27(2015)年に同館に寄託された、芦屋や西宮をはじめとする阪神間を描いた作品全55点を一堂に展覧する。
両作品では、木版画と水彩画との違いこそあれ、ともに阪神間の風景を題材にしている。それぞれに異なる風景画の魅力を紹介する。

開催概要

  • 会期

    2019.04.132019.06.30
  • 会場

    芦屋市立美術博物館
    http://ashiya-museum.jp/
    芦屋市伊勢町12−25
  • 観覧料金

    一般500円(400円)、大高生300円(240円)、中学生以下無料

    ※( )内は20名以上の団体料金
    ※高齢者(65歳以上)および身体障がい者手帳・精神障がい者保健福祉手帳・療育手帳をお持ちの方ならびにその介護の方は各当日料金の半額

    ※5月25日(土)、5月26日(日)はイベント「あしやつくる場」開催のため観覧無料

    詳細は公式サイトへ

  • 主催

    芦屋市立美術博物館
  • 休館日

    月曜日(4月29日、4月30日、5月6日は開館)、5月7日

  • 開館時間

    10:00〜17:00 ※入館は閉館の30分前まで
  • お問い合わせ

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