鳥取県

鳥取画壇の祖 土方稲嶺 ―明月来タリテ相照ラス―

江戸時代中期に鳥取に生まれた土方稲嶺(一七四一~ 一八〇七)。彼は鳥取藩の家老である荒尾家の家臣の家に生まれたが、職を辞し、江戸に出て画を宋紫石に学んだ。のちに円山応挙や伊藤若冲ら多くの画家がひしめく京都に活動の場を移し、南蘋派の画家として活躍。晩年には鳥取藩絵師として召し抱えられ、鳥取と江戸を行き来しながら鳥取藩の画事に携わった。細緻で濃密な花鳥画はもとより、大画面構成を得意とした稲嶺は、多数の屏風のほか京都や和歌山、兵庫の寺社の襖絵を手がけている。また、西洋的な陰影を取り入れた人物図や水中表現には、稲嶺の真に迫ろうとする努力の痕跡がうかがわれ、その迫真的かつ奇妙な描写は、現代のわたしたちの眼にも大変新鮮に映る。
本展では、稲嶺の名品とともに、二〇一六年度に御寄贈いただき修復を終えたばかりの和歌山県興国寺伝米の障壁画三十八面を、書院の空間を再現して初公開する。書を読むのを好み、作画にあたっては部屋を閉め切り香を焚いて臨んだという逸話や、唐の詩人・王維の漢詩から「深林人不知明月来相照」の一節を取った遊印からもうかがえるように、文人気質であった稲嶺。彼の作品に通底する、燻し銀のような奥深い魅力を、どうぞごゆっくり堪能してほしい。

開催概要

  • 会期

    2018.10.062018.11.11
  • 会場

  • 観覧料金

    当日一般800円

    ※高校生以下、学校活動での引率者、障がいのある方・難病患者の方・要介護者等及びその介護者は無料

    詳細は公式サイトへ

  • 主催

    「土方稲嶺展」実行委員会 (鳥取県立博物館・山陰中央テレビジョン放送株式会社)
  • 休館日

    10月22日(月)

  • 開館時間

    09:00〜18:00 ※入館は閉館の30分前まで
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