青森県

多田友充展「性根の腐った誠実さのかけらもない人間どもの流す情報を、ただただ鵜呑みにして自らの頭で考えることもせず無邪気に人に暴力を振るう、たましいのない空っぽの操り人形どもは、果たしてこの世界に存在することに恥ずかしさや情けなさを感じることはあるのだろうか☆ 卍」

多田友充はドローイングを中心として様々な表現を展開するアーティスト。油絵具、アクリル、顔料、ボールペン、色鉛筆、パステル、スプレーなどの画材を用いて、線や色の繊細な重なりのあるもの、大胆な存在感のある線で描かれたものなど多様な表情を持つ画面を作り上げる。また、しばしば作品に描かれる言葉は、文字の形と言葉の意味が重なっては離れることを繰り返しながら、やがて見る者を形と意味を超えたイメージへと導く。それらの作品は、混沌や矛盾の先に見える景色のような静謐さを携えている。
本展のタイトルは、この世界に内在するあらゆることの中からある普遍の一面を提示する一方で、人間が人間として「どう在るか」ということについての問いのようでもある。多田は近年、大型のパネルに描いた絵画を多く発表してきたが、本展では、国際芸術センター青森(ACAC)の空間を活かしたインスタレーション作品を発表。静寂と力強さが共存する作品は、あらゆることが起こり得るこの世界の底をのぞき込むような、もしくは果てに導かれるような体験をもたらすだろう。

開催概要

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